【掲載】化学工業日報新聞-高活性ペプチド薬生産強化

化学工業日報新聞(2016年7月13日)より

 
浜理薬品工業は、医薬品の創薬開発から原薬の製造までを手がける豊富な実績に基づき、ユーザーに最適なプロセス開発を提案している。
 
同社の主力事業は、低分子医薬品やジェネリック医薬品の自社開発および受託製造。近年はペプチド医薬にも力を入れており、今年1月には子会社のチトセ浜理薬品(北海道千歳市)のGMP対応の専用製造棟が本格稼働した。同製造棟は高活性のペプチド医薬の製造にも対応しており、固相、液相の反応から精製、濃縮、ろ過、凍結乾燥、梱包までの一貫体制を敷き、グラムからキログラムまで幅広いスケールの生産に対応できる。ペプチド医薬市場の成長に合わせて高い稼働率を維持しており、需要増に応えるために生産能力の増強も検討を開始した。
 
ペプチド医薬の原料となる非天然アミノ酸も自社製造している。共同研究者の手法を改良した「ソロショノク―浜理リガンド」により、特殊設備を用いずに多様なアミノ酸の合成を実現。より複雑な構造をもつアミノ酸への適用も可能としている。同社ではアミノ酸からペプチド医薬原薬までの一貫製造体制により、ユーザーに最適なプロセス開発を提案できるとしている。
 
このほか、自社開発した不斉水素化触媒「HAMOC」も紹介する。同触媒は光学活性体の合成で高い選択性を発揮する。

    2016年7月22日