ニュースリリース

【論文掲載】Bull. Chem. Soc. Jpn. 2017, 90, 178–187.

浜理が独自に開発したトリアジン誘導体に関する論文が掲載されました。
Unprecedented property of 4,6-di(substituted)amino-1,2-dihydro-1,3,5-triazines: Formation of acid salts by simple treatment with alkali metal salts of protic acids. 
Bull. Chem. Soc. Jpn. 2017, 90, 178–187. DOI: 10.1246/bcsj.20160329
 
研究・技術報告ページ

    2017年2月24日


【掲載】化学工業日報新聞-ペプチド医薬事業を拡大

化学工業日報新聞(2016年8月10日)より

 
創薬から原薬生産まで手掛ける浜理薬品工業。ペプチド医薬事業にも積極的で、受託製造の受注が増えてきたため生産能力増強の検討も始めた。低分子医薬品事業も新薬、後発品の双方が好調なほか、健康・美容素材も大きく伸長するなど事業全般が拡大傾向にある。2018年9月期に計画している売上高100億円も1年前倒しで達成しそうな勢い。「これから設備投資ばかりになる」とうれしい悲鳴をあげる髙美時郎社長に今後の展望を聞いた。
 
-ペプチド医薬事業に精力的です。
「3年前から本格的に事業に力を入れ出した。08年頃には創薬向けの小規模なビジネスだけだったが、現在はペプチド医薬の市場拡大もあり、コマーシャル品(原薬)の製造を手掛けるまでになった。当社は原料となる非天然アミノ酸も製造しており、一貫してユーザーの要望に対応できる体制が構築できている」
 
-ペプチド医薬は柴島工場(大阪市)から移管した品目などを子会社のチトセ浜理薬品(北海道千歳市)で生産しています。
「今年1月からGMP対応の受託製造棟が本格稼働した。新薬向けも後発品向けもある。高活性タイプの製造にも対応しているのが特徴だが、需要が多く稼働率は非常に高い。ペプチド医薬事業を育成するために営業から技術、設備を巻き込んだプロジェクトチームを立ち上げたが、活動するまでもなく受注に追われている」
 
-能力の増強は。
「すでに検討に入っている。17年中にもチトセ浜理薬品の敷地内に稼働させたい。既存製造棟は高活性タイプの製造も可能なため、新規増設は一般のペプチド医薬品の製造設備とするかもしれない。投資額は既存建屋の改造か新設のいずれかで変わってくる」
 
-低分子医薬事業の状況は。
「当社の売り上げの大半を占める事業だが、ユーザーである製薬企業の治験が終了し、薬事承認が下りるなど原薬ビジネスが拡大している。後発品も市場拡大に合わせて伸びており、全体的に調子がいい」
 
-健康・美容素材も扱っています。
「新薬向けの医薬中間体を製造する過程で生まれた筋肉成分のイミダゾールペプチドなどだ。サプリメントをはじめ化粧品向けにも販売しており、前期の売り上げは前々期比で30%も伸長した」
 
-18年9月期の目標に掲げる売上高100億円は今期にも達成できそうです。
「設備投資が今後のテーマだ。ただ、売上高は無理して狙わない。それよりユニークでオンリーワンの存在を目指す」
 
-米国サンディエゴに拠点がありますが、役割は。
「12年から実質的に稼働している。現地では北米だけでなく欧州の製薬ベンチャーが立地し、当社はケミスト6人を含む8人体制で創薬やプロセス開発のお手伝いをしている。日本の研究者も2人派遣しており、語学研修を兼ねた教育の場としても機能している。低分子医薬がメインだが、一部で核酸医薬関連も手掛けている。量的な生産が必要になれば日本で受けるだろう」

    2016年8月18日


【掲載】化学工業日報新聞-高活性ペプチド薬生産強化

化学工業日報新聞(2016年7月13日)より

 
浜理薬品工業は、医薬品の創薬開発から原薬の製造までを手がける豊富な実績に基づき、ユーザーに最適なプロセス開発を提案している。
 
同社の主力事業は、低分子医薬品やジェネリック医薬品の自社開発および受託製造。近年はペプチド医薬にも力を入れており、今年1月には子会社のチトセ浜理薬品(北海道千歳市)のGMP対応の専用製造棟が本格稼働した。同製造棟は高活性のペプチド医薬の製造にも対応しており、固相、液相の反応から精製、濃縮、ろ過、凍結乾燥、梱包までの一貫体制を敷き、グラムからキログラムまで幅広いスケールの生産に対応できる。ペプチド医薬市場の成長に合わせて高い稼働率を維持しており、需要増に応えるために生産能力の増強も検討を開始した。
 
ペプチド医薬の原料となる非天然アミノ酸も自社製造している。共同研究者の手法を改良した「ソロショノク―浜理リガンド」により、特殊設備を用いずに多様なアミノ酸の合成を実現。より複雑な構造をもつアミノ酸への適用も可能としている。同社ではアミノ酸からペプチド医薬原薬までの一貫製造体制により、ユーザーに最適なプロセス開発を提案できるとしている。
 
このほか、自社開発した不斉水素化触媒「HAMOC」も紹介する。同触媒は光学活性体の合成で高い選択性を発揮する。

    2016年7月22日


【掲載】化学工業日報新聞-ペプチド医薬品増産検討 17年後半めどに3倍

化学工業日報新聞(2016年7月7日)より

 
浜理薬品工業は、ペプチド医薬原薬の増産に向けた検討に入った。昨年本格稼働した子会社のチトセ浜理品(北海道千歳市)の専用棟で製造しているが、ペプチド医薬市場の成長にともない受注が拡大しフル稼働となっている。来年9月まで生産計画が埋まっており、今後も需要の増加が見込まれる。このため2017年後半をめどに生産能力を現行の3倍に拡大する考え。能力増強を弾みに、ペプチド医薬事業で19年目標の売上高10億円の達成を目指す。
 
浜理薬品工業は売り上げの85%を医薬品関連事業が占めている。低分子医薬品では、創薬から原薬までの製造および受託を手掛ける。ペプチド医薬事業は3年前から本格化しており、15年にはチトセ浜理薬品にGMP対応の量産設備を設け、今年1月から稼働した。同製造棟は固相、液相の反応から精製、濃縮、ろ過、凍結乾燥、梱包までの一貫体制を敷いており、グラムからキログラムまで幅広いスケールの生産に対応できる。
 
チトセ浜理薬品の製造棟は新薬、後発品を問わず複数の製薬企業などから受注が相次ぎ、高い稼働率を継続。新規案件を受け切れない。このため17年中にも敷地内のスペースを活用し、製造体制を強化する方針。投資額は未定で今後、既存建屋の改造あるいは新設の、いずれかの方向性を見極める。既存製造棟は高活性タイプの製造も可能なため、新規増設は一般ペプチド医薬の設備とする構想も描いている。浜理薬品工業の売上高のうち、ペプチド医薬事業は5%程度を占める。長期経営計画(18年9月期最終)を策定した08年当時は創薬支援にとどまっていたが、近年はユーザーとの開発品が市場投入されるなど原薬製造にまで領域を広げている。

    2016年7月8日